下鴨神社の有力な禰宜の家に生まれながら、父の早逝によって神官への道を閉ざされた鴨長明が、下鴨神社への憧憬の想いを秘めながらも失意のうちに出家した後、幾有余年の時を経てこの地を訪れ
右の手も その面影も 変はりぬる 我をば知るや みたらしの神
と詠んだのはこの神のことである。